07. どろろ

どろろ

どろろ

カモネギ

漫画の『どろろ』が大好きです。このゲームのウリの一つに「『どろろ』の続きがみられる!」とありました。即買いだよコンチキショー。
「エェ? 百鬼丸(←どろろ主人公)の身体を全部取り戻せるの?」 「えェー!? アニキ(←百鬼丸)を幸せにできるの?」 「百鬼丸となり48の魔神を倒す。俺がやらねば誰がやる」 違うのもまじえつつ。。全国のカモネギちゃんは何人いたことでしょう。自分含めて何人かはいたと思う。
どろろ(1) (手塚治虫漫画全集)
本ゲームは『どろろ』を原作とし、プレイヤーが百鬼丸となって魔神を倒し、奪われた身体のパーツを取り戻すアクションゲームです。「俺を返せ!」というコピー、CMにインパクトを受けた方もいるでしょう。
無限の住人(1) (アフタヌーンKC)
原画デザイナー陣が豪華です。沙村広明さん(『無限の住人』)、雨宮慶太さん、前田真宏さん……あれ? 調べて気付いたな。意外なリンクがつながりました。
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アクションゲームとして

原作ファンの見方以外でも、本作はアクションゲームとして面白い要素があります。といっても原作の設定が絡むことなのですが、魔神と呼ばれる中ボスを倒すごとに、主人公は身体の一部を取り戻し、パラメータだけでなく、操作感(初期は音声・映像!)も変わるんです。
操作性の改善、例えばダッシュ機能などが一つ一つ加わることでプレイヤーキャラが強くなる。そうしたゲームは珍しいのでは。
鬼武者 MEGA HITS!
アクションゲームは得手不得手があるとは思いますが、本作の印象は『鬼武者』よりは歯ごたえとボリュームがあり、『ゼルダ』よりはずっと難儀でない感じ。『ゼルダ』は謎解きも難しいけど。
ゼルダの伝説 風のタクト
加えると、『三国無双』の「アクション楽〜♪」って大味なノリでやると、苦労する感じでしょうか。最後のボスは、攻略サイトなどで研究することをお勧めします。
真・三國無双2

著作権〜シナリオ

話が変わるのですが、ちょっと著作者人格権の同一性保持権が気になりました。この権利はすごく簡単にいうと「ピカソじゃないのに追加で落書きしちゃダメよ」というような内容です(簡単すぎてマズイかなァ)。本作は、原作:(株)手塚プロダクションの協力のもとに制作されており、ファンが文句いう事ではない(著作権侵害とは著作者からの親告罪)ので、きっと気になったのは原作への思い入れからだと思います。
ASTRO BOY 鉄腕アトム
実際、鉄腕アトムがゲーム化! と聞いても「フーン…」だったし、『PLUTO』に至っては「こういうの大歓迎!」だったわけで…。著作権はあまり関係ないのかもしれません。
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つまりですね、手塚治虫のストーリーをまがりなりにも続きを制作するンだからもうちょっとネなんというかネこのリキ入れてほしかったかなァ特に最後。
途中はゲーム性シナリオともに非常に楽しめました。

どろろ』の構造

とてもお勧めのアクションゲームの一つです、というレビューは上記まで。
またまた、原作との絡みで申し訳ないのですが、実は本ゲームの構造であるところの 「自分の身体を取り戻し、魔神を倒すうえでだんだん強くなれる」 というのは、おそらく原作と相反する構造じゃないかと考えています。なぜなら、取り戻すのはヒトの身体なのだから。詳細は次回。
最後に、本ゲームをきっかけにして『どろろ』の世界に入るのは大アリだと思います。結局このゲーム、僕にとっては出してくれたこと自体が嬉しいことだったのかもしれません。
ベルセルク (26) (Jets comics)
エムリンクmLink では、今回から『どろろ』(ゲーム)、『どろろ』(漫画)、『ベルセルク』(漫画)の3タイトルをつなげてとりあげます。読んでくれる人の連想にもリンクできれば幸いです。
では次回へ続く…

「アニキぃ〜、待ってくれよ〜!」